2011.10.23.Polvoron

Tour de France 721

郷土菓子研究社のツールドフランス 十日目

本日はシャンパーニュの故郷Reimsへ

泊めさせて頂いたご家族のマダムが

たまたまシャンパーニュの醸造所の勤務という事で

明日、一緒に職場を訪れることに

いやはや楽しみである

Tour de France 723

その為に少しお勉強をしておきましょう

シャンパンは最も多くの場合、黒葡萄と白葡萄の配合によって造られる。

白葡萄で主に使用されるのはシャルドネ

黒葡萄でよく使用される2種類はピノ・ノワールと、ピノ・ムニエである

「ロゼ」または「ピンク」のシャンパンは、黒葡萄の果皮を微かに

色付けのために与えた後に取り出すセニエ方式

または、瓶内二次発酵前に赤ワインの添加によって造られる

シャンパンに使用される葡萄は一般に、この地方が葡萄栽培地として

寒冷地の北限にあたる為、糖度が低く酸の強いものが多い

しかしこの強い酸がシャンパンに他の発泡性ワインには真似できない気品を与えると言われている

また収穫は規定により手摘みに限られる

最初の発酵は秋に、非発泡性ワインと同じ方法で行われ

果実に含まれる糖分がアルコールへと転換される

これが「ベース・ワイン」となるが、このワイン自体は酸味が強過ぎて面白みに欠けるものが多い

この時点で、様々な畑の、あるいは、「ノン・ヴィンテージ・シャンパン」の場合には

様々な年のワインを使ったブレンド(アッサンブラージュ、assemblageと呼ばれる工程)が行われる

各作り手のブランドイメージに沿ってブレンドされ、作り手の腕の見せ所でもある

また良い葡萄が収穫された年に造られた優れたブレンド用のワインはリザーブワインと呼ばれ

その配合が品質に強い影響をあたえる為

良いリザーブワインの確保が作り手にとって重要であると言われている

ブレンドされたワインは、炭酸を得るための二次発酵の準備として

酵母とその発酵を促進するため蔗糖の入ったシロップをワインに加える(tirageと呼ばれる工程)

そして瓶詰めされワインの貯蔵室に置かれる

貯蔵室は石灰岩の地下深くに掘られた洞窟を使用していることが多い

発酵によりアルコールと泡の源である二酸化炭素が発生し

瓶内に閉じ込められ、ワインの中に溶け込む

発酵が終わり役割を終えた酵母は澱となり、その澱とともに寝かせることによって

酵母が分解作用でとり込んだうまみがワインに徐々に戻される

その後ピュピトルと呼ばれる台に差し込み保管される

瓶は毎日微かに(1/8)回転させながら徐々に倒立した状態にさせられ

澱が瓶の首の部分に集まり(ルミアージュ、remuageと呼ばれる工程)除去が可能となる

昔は職人が手作業で行っていたが

現在は手間のかかる手作業よりもジャイロパレットという機械でルミアージュされることが多い

出荷が近づくと瓶の口を氷点下20度に冷却し、栓を抜くことで気圧により凍結させた澱がぬけ

澱が除去(デコルジュマン、degorgementと呼ばれる工程)される

冷却せずに手作業で澱を除去する昔ながらの方法もある

目減りした分はワインやシロップで補充(ドサージュ、dosageという工程)される

このときのシロップの比率で甘口か辛口かが決まる

甘さを調整する為様々な量のシロップが添加される

最も甘口のものは「ドゥー」(doux)(残糖分50g/L以上)と呼ばれ、辛口になるにつれて

「ドゥミ・セック」(demi-sec)(33g~50g/L)

「セック」(sec)(17g~35g/L)

「エクストラ・セック」(extra sec)(12g~20g/L)

そして「ブリュット」(brut)(6g~15g/L)がある

従ってエクストラセックを直訳した「極辛口」のシャンパンは

実際には、ブリュットと書かれたものよりは甘いのである

幾つかの作り手は、糖分を添加しない「エクストラ・ブリュット」(extra brut)を造っている

この作業はシャンパーニュ造りの終りの工程であるため、「門出のリキュール」と呼ばれる

その後、瓶にコルクで打栓(bouchage)され針金つきの金具でとめる

製品はティラージュ(tirage)後、最低でも15ヶ月寝かせるまでは、法的に出荷が禁止されているが

より長い方が望ましい

「ヴィンテージ・シャンパン」は、最低3年寝かせる事が決められている。

以上、シャンパーニュについてのお勉強

この長文、完全に自分の為です

Tour de France 725

お勉強は以上

アスは醸造所を見て

Reimsのお菓子探し

この街には独特のお菓子が多く眠っているはず

だからかなり楽しみだな

もちろんアルザスへ向けて移動もする予定だから大変ね

もう寝るよ

身体が痛いよ

Tour de France 726

さて、本日のお菓子は昨日お世話になった方から頂いた

スペインのお菓子

Polvoronと松の実のビスキュイ

Polvoronは二種類あって

一つは黒糖っぽい少し癖のある甘さのモノ(写真上)

もう一つは粉糖で真っ白の粉の香りのするモノ(写真下右)

どちらも予想通りのほっろほろ

Polvoron、やっぱり好きだな

あと松の実のビスキュイも美味

昨晩はスペイン人とポルトガル人夫婦で

二カ国とも行った事があったので盛り上がった

お菓子に関しては特に



そして最後に

今晩お世話になるご家族と写真

Lucile Lock
Michel Delanmoy
Cassandre Andre
Samson Andre
Bouboule(犬)

晩ご飯と一緒にシャンパーニュを頂きました

今日もありがとう

おやすみなさいませ
Tour de France 727