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第一回

 

*LYON_『赤い郷土菓子』*


皆さま、初めまして

 

郷土菓子研究社 林 周作 と申します

 

私は世界各地に眠っている郷土菓子を発掘する活動をしております

 

日本には無い、変てこだったり、地味だったり、それでいて地元民に愛されている

 

美味しいお菓子

 

そんなお菓子を私のカタチで表現し、皆様にお伝えしております

 

今は、郷土菓子を探るべくフランスに在住しておりまして

 

お菓子を作ってお届けする事はできないですが

 

現地の面白いお菓子の情報をお届けできたらと思います

第一回

 

FranceはLyonの赤い不思議なお菓子をご紹介

 

このショーウィンドー、、、真っ赤です!

 

これがLyonの郷土菓子Praline Rouge(プラリネルージュ)

 

アーモンドの糖衣がけなのですが、これが赤いんです

 

何故赤いのか、何故赤く染めるのか

 

コレには諸説あるのですが

 

Lyonといえばヨーロッパ一の繊維産業都市

 

それゆえ染める技術が発達していたとか

 

目立つ 赤 がよく売れたとか

 

いくら調べても答えは出てこず

 

店員さんに聞いても答えは分からない

 

『Lyonのお菓子はなぜか赤い』

 

作ってる本人もなぜか分からず赤く染めています

 

なぜかも分からないのにほぼ全てのお菓子屋パン屋にあります

 

不思議な話です

 

そんなトコロに地方独特の面白さを感じます

Praline Rougeのぎっしり詰まったタルト

 

Tarte aux Praline Rouge

 

タルト全体が真っ赤という斬新なデザイン

 

街を歩いていたらそこらじゅうで見かけることができます

 

お味は様々

 

ねっとーりとしたクリームだったり

 

糖化してザクザクしたクリームだったり

 

そんなクリームの中にアーモンドが散らばっております

 

そのままでもとっても美味しいんですけど、 赤いんです!

 

私も日本で活動していた頃に作っておりました

 

こんな真っ赤なタルト!

メレンゲに混ぜて焼いてみたり

ブリオッシュの中に詰め込んだモノも定番

赤マドレーヌ!

サブレに乗せてみたり、もう様々

 

このLyonの人達の一体感

 

日本では考えられないですよねこういう感じ

いつものパン屋から上品なお菓子屋まで

 

みんな大好き この赤 いたるところに

最後に

 

Lyonに来て忘れちゃいけないのがこの緑のお菓子

 

『Coussin de Lyon』

 

リヨンのクッションという意味のお菓子です

 

VOISINという老舗のお菓子屋のスペシャリテ

 

これが美味しい

 

リキュールの効いたガナッシュをマジパンで包んだシンプルなもの

 

2年前、ヨーロッパ各地の食べ歩きの旅をした時に感動したお菓子の一つです

 

帰国後にどれだけレシピを調べても出てこなかった

 

私が思うにこのお菓子、家で作るようなお菓子ではなく、Lyonの土産物

 

京都でいう八ツ橋のような感覚

 

それでも

 

どうしても作りたくて試行錯誤の結果、とても満足いくCoussin de Lyonが出来ました!

 

それにしても『Coussin de Lyon』も『Praline rouge』も

 

派手だ